ソーシャルディスタンスを保ちながら、なんとか今年も開催されました。
若手芸人の登竜門!この賞レースを制する者には、芸人として生きる道が一気に拓きます。そして、今年後半の賞レースにも勢いがつく!ダウンタウン、中川家、霜降り明星、フットボールアワー、かまいたち、みんなみんな通ってきたこの道。
参加資格「デビュー10年以内」。
M1ともまた違う、甲子園のようなアツさのある、魅力的な大会です。
昨年から生配信が始まり、東京でもオンタイムで見られるこの嬉しさよ!全国みんなで応援できる楽しさ。ABEMAさん配信ありがとう!
今年は特に、大好きなかまいたち山内さんが審査員に、濱家さんが現場レポーターに抜擢されたこともあり興奮は倍増でした!
簡単に振り返ります!
最終予選結果
最終予選でもまさかの56組いる・・・ここから12組が選ばれました。
ティモンディ / トンツカタン / 吉住 / あんこ / きつね / さんぽ / モシモシ / ストレッチーズ / さすらいラビー / 新作のハーモニカ / はなしょー / 🌟フタリシズカ / Gパンパンダ / かが屋 / 赤もみじ / スタミナパン / 🌟ベルサイユ / 🌟そいつどいつ / レインボー / やさしいズ / 🌟世間知らズ / ナイチンゲールダンス / ナミダバシ / くらげ / ZAZY / 令和ロマン / ラフレクラン / 🌟オズワルド / 蛙亭 / 男性ブランコ / 空気階段 / サンシャイン / 侍スライス / ネイビーズアフロ / kento fukaya /🌟 ビスケットブラザーズ / マユリカ / 🌟さや香 / 🌟滝音 / 🌟からし蓮根 / 🌟コウテイ / 20世紀 / もも / キャツミ / 🌟チェリー大作戦 / たくろう / ダブルヒガシ / バッテリィズ / ちからこぶ / コロネケン / ドーナツ・ピーナツ / 🌟カベポスター / きんめ鯛 / 丸亀じゃんご / 天才ピアニスト / ねこ屋敷
う〜ん、容赦無く東京芸人が落とされている印象w。
なんせ大阪の大会なので、大阪芸人が選ばれてしまうのは仕方ないかもしれないですね。
かが屋、赤もみじ、令和ロマン、空気階段、などなど賞レース常連組が沢山いますが、ここで敗退。
個人的には、見たことのない「フタリシズカ」と「チェリー大作戦」が怖いなーと思いながら当日を楽しみにしていました。
審査員と審査方法
今年のMCは山里亮太さん。
山ちゃんは大好きなのですが(BAR赤眼鏡の会員になっているぐらい好きなんだから!)、個人的には藤井隆さんの司会が好きだったのでちょっと複雑な気持ち。あと山ちゃんの過剰な「ちょっと笑い過ぎました」演技がずっと気になってしまいました・・・。
審査員はこちら。
- リンゴ(ハイヒール)
- 兵動⼤樹(矢野・兵動)
- 小沢一敬(スピードワゴン)
- 陣内智則
- 柴田英嗣(アンタッチャブル)
- 西澤ユースケ(ダイアン)
- 山内健司(かまいたち)
いいメンツです。
大阪実力者のリンゴ・兵動さんを置いて、
小沢さんの「お笑いファン」マインド、
M1王者で敏腕な柴田さん、
タレント目線のある陣内さん、
そしてまだまだプレイヤーで自肩の強い西澤さんと山内さんを起用。
個人的にはABCお笑いグランプリにぴったりなラインナップだなあと思います。
- ファーストステージ:480組から選ばれた12組。4組3ブロックに分け、各ブロックごとにネタ順をクジ引きで決定。持ち時間4分。各ブロックごとに審査員7名が1位から4位までの順位を決定。その順位によるポイントを集計し、最もポイントの高かった各ブロック1組がファイナルステージへ進出。
- ファイナルステージ:抽選でネタ順を選択し、ファーストステージとは違う4分ネタを披露。1組ずつネタを披露した直後に、7名の審査員が1人100点の持ち点(満点:700点)で審査。各審査員の点数は公表されない。
決勝ファーストステージ:漫才、コント、ピン芸、異なる世界観の戦い
1位の結果しか発表されないので、他の審査結果が見えないシステム。1位以外はどういう評価だったの!?って気になってしまうパターンなんですよね。
あと点数ではなく、ランキング評価の場合、好みで票が割れてしまうのもネックです。点数評価で強くても好かれずに落とされる、なんてことは十分あり得ます。
しかも今年はお客さんのウケ具合も分からない・・・
でもそんなこと言ってもルールはルール。仕方ないですね!
Aブロック
出順 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
最終順位 | 1位 | |||
名前(出順) | 世間知らズ | チェリー大作戦 | からし蓮根 | オズワルド |
事務所 | 吉本興業 | 吉本興業 | 吉本興業 | 吉本興業 |
ネタ | ナンパ(漫才) | テスト(コント) | 刑務所(漫才) | 入学祝い(漫才) |
リンゴ | 2位 | |||
兵動⼤樹 | 3位 | |||
⼩沢⼀敬 | 1位 | |||
陣内智則 | 1位 | |||
柴⽥英嗣 | 1位 | |||
西澤ユースケ | 2位 | |||
⼭内健司 | 1位 |
トップバッターの世間知らズ。M-1グランプリ3回戦の世界から抜けていなくて衝撃でした。あれだけの実力者が落ちていった最終予選を勝ち抜いてきた!と期待しすぎちゃったかもしれません。あと、令和2年になってブスいじりで突き通すネタは厳しい気がしてます。
初見のチェリー大作戦。出だしが好きでした。大健闘!展開がもっとあったら、さらに盛り上がっていたのに!ネタ終わったあとのトークとか審査員の絡みも軸があって安心感あり。これからもっと出てきますように。もっと見たい!
からし蓮根はネタチョイスも運びも全く元気ない印象でしたが、青空君の声のコントロールはさらに良くなっている気がしますので、やっぱりこれからも期待大。彼らの焦点はM-1グランプリかな?
オズワルドはネタの種類と伊藤さんのツッコミが好み過ぎるので、だいぶ思い入れ強めです。かまいたち以来に好きかもしれないコンビです。何がそんな好きって、いつも一応ツッコミの伊藤さんが真剣に相談に乗ってあげながらも、あの絶妙な声とワーディングと間でツッこんでるところですねw。ブラマヨフォーマットをオズワルドテイストでやっているような。伊藤さんの一言を待っちゃってます。今回のお気に入りは「採用されただと?」ww。
結果、オズワルドが決勝に進んだのは順当だったものの、2位3位もチラホラ。賞レースになると「熱さ」が伝わりづらいスタイルなので、好み分かれますね。
Bブロック
出順 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
最終順位 | 1位 | |||
名前(出順) | ベルサイユ | カベポスター | コウテイ | そいつどいつ |
事務所 | 松竹芸能 | 吉本興業 | 吉本興業 | 吉本興業 |
ネタ | ピン芸 | 駅前ライブ(漫才) | 田舎暮らし(漫才) | スッピン(コント) |
リンゴ | 1位 | |||
兵動⼤樹 | 1位 | |||
⼩沢⼀敬 | 1位 | |||
陣内智則 | 2位 | |||
柴⽥英嗣 | 1位 | |||
西澤ユースケ | 1位 | |||
⼭内健司 | 1位 |
いつも思いますが、ピン芸で勝つには本当にハードル高過ぎる大会。でも、そこを独演スタイルで頑張っていたベルサイユ!R1とかだと薄味に見えちゃうのかもしれない?これからも頑張って欲しいです。
カベポスターは昨年に引き続き割と安定していて良かったのですが、このグループの中ではシンプルに印象が残りませんでした。今振り返っても、思い出せないなあ。あと昨年のネタの方がマニアックな追求感があって好きでした。
コウテイは本当にいつも「強い」。今の若手芸人では珍しい、マルッとそのまま素材が芸人タイプ。とろサーモン久保田さんが一推しするわけですw。劇場でも何回か見ていますが、まず存在感の力がすごい。根っから芸人なんだなーと伝わるので天職ワールドを見せてくれる強みがあります(ここが怖い)。ちなみに、今回漫才の距離感、ソーシャルディスタンスを気にして、いつもより空けていたと思いますが、個人的に今日ぐらいの距離で十分ですw。
そいつどいつのネタは昨年のキングオブコント準決勝でバカウケしたネタ。今日改めてテレビで見て、こんなにも場所とお客さんが変わるとハネ方が変わるのか、と現実の残酷さを感じました。劇場で見た方が映えるなあ・・・ってことは、KOC審査員はそこまで見えていたのかもしれないですね。
というわけで、圧倒的なパワープレイで順当にコウテイが決勝へ。
Cブロック
出順 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|
最終順位 | 1位 | |||
名前(出順) | フタリシズカ | 滝音 | ビスケットブラザーズ | さや香 |
事務所 | ワタナベ | 吉本興業 | 吉本興業 | 吉本興業 |
ネタ | オーディション(コント) | 歴史(漫才) | けんちゃんの家(コント) | モテたい(漫才) |
リンゴ | 1位 | |||
兵動大樹 | 2位 | |||
小沢一敬 | 2位 | |||
陣内智則 | 1位 | |||
柴田英嗣 | 1位 | |||
西澤ユースケ | 4位 | |||
山内健司 | 1位 |
初見のフタリシズカ。やっぱり潜んでましたねー。吉本ではないワタナベカラー。吉本にはない自由さを感じてしまうので、新しいことをやっていなくても新鮮さを出せちゃう強みはありますね。このネタ種類は山内さんが大好きなやつですよねw(ですよね?w)。
M1もキングオブコントも準決勝超常連の滝音。テレビ初披露漫才だなんて、なんて下積み芸人なんでしょう。ワーディングは楽しいものの、いつも予選見ながらお茶の間的にどうかなと思ってましたが、前より柔和になって見やすくなった気がします。個人的には声質が少し苦手でどうしても最後まで聞いていられず断念しちゃうんです。ごめんなさい!涙。
ビスケットブラザーズは昨年キングオブコント決勝進出果たし、今年も期待十分。ネタ種類が好きなのと、スピード感とか声の高低差とかも楽しいです。Cブロックの最有力候補だったはずなのに、フタリシズカがフワッと出てきちゃって、絶対審査員を悩ませたはずです・・。
さや香は今ちょっと彷徨い中なのかな?それとも敢えて本ネタしなかったのかな?とりあえず心配です・・・あんなスタイルでしたっけ?いつもやりたいことは伝わるのですが、勢いに任せ過ぎてネタが〜。心配だけが走って、ネタに集中できませんでした!けど、ダイアン西澤さんにはハマりそうな予感w。
かなり審査員を悩ませるブロックだった気がしますが、2本目への期待票を獲得したフタリシズカが駒を進めました。
そして、決勝のくじ引きでもフタリシズカが最終3番手をゲット。
この時、少しだけ、フタリシズカの風が吹き始めているのを感じてました。
決勝ファイナルステージ:フタリシズカの風が吹く中、強いコウテイとセンスのオズワルドが挑む
出順 | 1 | 3 | 4 |
---|---|---|---|
最終順位 | 2位 | 1位 | 3位 |
名前(出順) | オズワルド | コウテイ | フタリシズカ |
事務所 | 吉本興業 | 吉本興業 | ワタナベ |
ネタ | 子ども(漫才) | 怪盗(コント) | 転校生(コント) |
点数 | 654 | 666 | 635 |
そんなフタリシズカのそよ風が吹いていた中、
オズワルドがトップバッターを安定的に収めた後、
コウテイがファンにも認知度の高い、破滅型のコントで大爆破。
その後に出てきたフタリシズカは1本目の驚きを超えられず、コウテイのパワーに勝てずで、
結果、コウテイに軍配。
なんでしょうね。コウテイ2本目のネタは私の好みではないですが、生き様を感じたといいますか。このABCに賭けている熱も感じて、自分たちのスタイルを見せてやりたい!っていう闘志が視聴者にも伝わりました。そういうスタイルでもあるので見映えがあり、ぶつけられる武器も十分持ってます。なんとなくでしか言えないですが、大阪感もありますw。
それだけでも、今回はコウテイの優勝はアッパレです。
おめでとうございます!!
そのあとのABEMA優勝者特番を担当した霜降り明星。コウテイは霜降り明星の後輩でもあり、仲が良い事もあって、司会の粗品がガン泣きw。司会進行全然できない問題w。最高じゃないですか。
オズワルドは優勝できなくとも、絶対技術の準優勝「銀メダル」は取って欲しかった思いがあったので、それも叶って嬉しい!大健闘でしたね。
勝った瞬間のコウテイの男泣きには、こちらももらい泣きしました。
志村けんが地元にきて、舞台に呼んでもらったことから憧れたお笑い界。
志村さんに会って優勝報告できないことだけが本当に寂しいですが、きっと見てくれてますよ!!
これからのコウテイの活躍に大期待です。
あとがき〜かまいたちの審査員&現場レポーターデビュー
今回個人的な楽しみだった、かまいたち山内さんの審査員デビュー。
想像以上の安定感で贔屓目なしで見ても、良い審査員だったように思います。
「評価」とは何かをきちんと理解した上での評価をし、内容あるコメントをした上で、後輩たちのネタも絡みも全部受け止めてました。
何度も何度も自分が通った道でもあり、誰よりも勝利を納め、誰よりも落ちているからこそ、何が「賞レース」にとって大切かをよく分かっているように思います。
最後の最後、フタリシズカを見てる時の優しい笑顔は忘れられない。山内さん好みのネタってのもきっとあるでしょうけどw、決勝ラウンドの審査員席であの笑顔ができるのであれば天職ですよ。
その裏で、いつも以上に、フワフワおとぼけ役に徹していた濱家さん。普段はもっとガンガン回すMCなのに、あんなひょうきんなキャラにシフトしたのも、山内さんが一切ボケられないからバランス取ったのだと勝手に推察しています。
かまいたちとして山内さんを支え、キャラシフトしても安定感を出せる、濱家さんの力量と手腕に本当に感動しました。
全賞レース、山内審査員と濱家レポーターで回して欲しい。
お笑い界を支えていくコンビになって欲しい!
絶対なれる!
そんな思いにさせてくれてありがとう!
ファンの心の叫びです。