お盆休みの流れで避暑地に来ているため、
大好きなお笑い漬けの毎日から少し遠のき、
仕事でもないのに、最早なんだか
「オフ」感すら感じますw。
さて、今日8月11日は、
アメリカのコメディアン、
ロビン・ウィリアムズの命日。
様々なエンタメを残してきた彼が、自ら命を断ってしまった2014年から5年が経ちました。
ロビン・ウィリアムズは、私のコメディ・お笑い好きの原点です。
沢山の笑いを届けてくれましたが、
光線放つかと思いきや寂しげな色にもなる、
独特の目の表情の魅力に、
何十年も惹きつけられました。
ロビンは1970年代後半から90年代まで、
アメリカのコメディを牽引した一人であり、
彼の影響は今でもアメリカのトップコメディアンに残っています。
ひとりっ子の中流階級育ち。
色々な転勤や学歴を経て、
奨学生としてジュリアード音楽院に入学。
同年、奨学生の一人して入学したのが、スーパーマンを演じたクリストファー・リーブスでしたね。
(その後、落馬事故によって下半身不随となり、車椅子生活となったクリストファーの生活に少しでも笑いを、と友人としてロビンが寄り添いました。)
卒業後、サンフランシスコを拠点にスタンドアップコメディ中心の活動を展開、
彼がアメリカの80年代スタンドアップコメディを活性化させ、
有名劇場で単独ライブするなど、基準と格式をを格段に上げました。
(時代も時代でしたが、勢いを維持するためにも、この時からコカインに手を出し、ドラック中毒・アルコール中毒が始まってしまいます)
ビリー・クリスタルとのコンビ芸
80年代後半からは、ビリー・クリスタルとウーピー・ゴールドバーグと立ち上げた、コメディーを通じたチャリティ活動を展開。
特にビリー・クリスタルとの友情は深く、
二人セットでいろんな舞台や番組に出演。
アメリカに漫才コンビ芸はないのですが、
あるとしたら、ロビンとビリーで築き上げたでしょう。
分けるなら、ロビンがボケでビリーがツッコミですね。
二人のコンビ芸がお馴染みでした。
ロビンの全盛期〜涙と笑いの90年代
80年代後半から90年代はロビンの全盛期。
数々のコメディライブやトークショーをこなす一方で、
ミセスダウト、フック、バードケージなどのコメディ映画はもちろん、
レナードの朝、グッドモーニングベトナム、いまを生きる、パッチアダムス、グッド・ウィル・ハンティング、
などなど、「生きる」ことをテーマにした、
アカデミー賞作品級の映画にも多数出演し、
彼の優しさやユーモアの相乗効果で、バンバンヒットを生み出しました。
このコメディとドラマの振り幅や活動量を考えると、
精神が崩れるのも無理ないでしょう。
晩年のダウンヒル
晩年は残念ながら、輝きが消え、
マーケットから外れてしまって、金銭周りも厳しくなり、
え?こんな映画に出ちゃうの?と驚きを隠せない作品も増え。
ライブツアーでかなり無理したジョークを放り込むようになってきたあたりからは、危険信号。
ただ、この時期、その裏で、
アメリカ兵士を支えるため、イラクやアフガニスタンの現地まで出向いてパフォーマンスするなど、そういった活動もしていましたが、
それが世に知れ渡ったのは亡くなった後。
過去の中毒症と併発するようにうつ病を抱え、
認知症やパーキンソン病など様々な健康問題を抱えた結果、
命絶えました。
内なる戦いに負けた。
そんな印象を受けたのを覚えています。
灯って燃えて散った才能
誰とでも特別な関係を築ける人間性、
全盛期のあの目の輝き、
誰にも真似できないコメディのスピード感、
ワーディングやモノマネのセンス、
笑いの奥に潜む孤独感、
放っていた類稀なるエネルギー、
兼ね揃えていた才能の代償は大き過ぎました。
ありがとうロビン!
繊細なあなたには、この世界は似合わない!
そんな想いに浸ったところで、
歌ネタ王決定戦の決勝進出者発表は、
来週8月13日(火)12:30〜
と発表されたことをお伝えしますw。
では、また明日。
おーまーけー。
彼のコメディセンスが光る作品の一つは、アラジンのジーニー役ですね。
アメリカのコメディに興味ある方はぜひ昔のロビン作品をみてください。
アラジン〜ジーニーに命を吹き込む
今年アラジン実写版の公開で大盛り上がりでしたが、
元祖1992年に公開されたディズニー・アニメーション版で、
ロビンはジーニーの声を担当しました。
アメリカでは、まず先に声の収録をしてから、アニメを作るのですが、
このジーニーは、ほぼロビンのアドリブによって生まれたキャラクターでした。
ノンストップで数時間に渡って収録され、
あまりに膨大な収録量になって、
制作スタッフが何を選ぶか悩んだというエピソードはよく語られます。
ジーニーのセリフには、様々な著名人のモノマネジョークが盛り込まれています。
この動画が一部まとめてくれていますので、ぜひ。
彼がその世代ってのもありますが、
アラジンは家族で見る事を前提に、
公開された時代の親世代に分かるモノマネを敢えて入れています。
収録裏側もこっそり、YouTubeにアップされているので、ぜひみて見てください。
(余談ですが、アラジンの声は、フルハウスのDJ恋人役スティーブ役をしていたスコット・ウェインガーですよ)
最後に。
ビリー・クリスタル、エミー賞での追悼を記します。
For almost 40 years he was the brightest star in a comedy galaxy. But while some of the brightest of our celestial bodies are actually extinct now, their energy long since cooled, but miraculously, since because they float in the heavens so far away from us now, their beautiful light will continue to shine on us forever.
And the glow will be so bright, it’ll warm your heart, it’ll make your eyes glisten and you’ll think to yourselves,
‘Robin Williams— what a concept’
(以下、直訳ではなく要訳です)
約40年に渡り、彼はコメディ銀河の一等星でした。
これまでも多くの一番星の命が燃え尽きましたが、
その星たちは遠い天国の彼方で舞い、
その光は私たちを永遠に照らします。
彼らの輝きはあまりにも明るく。
私たちの心を温め、私たちの目に光を灯らせ、
そして私たちは思うのです。
“Robin Williams – What a Concept”
ーロビン・ウィリアムズーなんて概念だ、と。
*ロビンが1979年に出したLP版トークコメディ「Reality… What a Concept」にかかっています。